結論: サーバーもDBもAIも、0円から使える
画面は、このサイト(it-nyumon.com)を実際に動かしているアカウントのダッシュボードです。無料プランのアカウントで、左のメニューに並んでいるサービスが全部出てきます。
「無料プラン=お試し版」ではありません。個人サイトや小さな API なら、無料枠の中で本番運用できます。このサイトも無料プランで動いています。
無料枠の上限一覧(Workers plans の表)
どこまで無料かは、Compute → Workers plans の表に全部書いてあります。左が Free($0)、真ん中が Paid(月$5+従量)、右が Enterprise です。
Free の列から、動画で取り上げた項目を抜き出したのがこの表です(2026年9月時点の画面)。
| サービス | 何をするもの | 無料枠(Free) |
|---|---|---|
| Workers | サーバーの代わりにプログラムを動かす | 1日 100,000 リクエスト/CPU 10ms/Worker 100個/Cron 5つ |
| Workers KV | キーと値の小さなデータ置き場 | 1GB/読み取り 1日 100,000回/書き込み 1日 1,000回 |
| D1 | SQLのデータベース | 5GB/読み取り 1日 500万行/書き込み 1日 10万行/データベース 10個 |
| R2 | ファイル置き場(S3互換) | 月 10GB/書き込み 100万回/読み出し 1,000万回(要・有効化) |
| Workers AI | AIモデルを自分のプログラムから呼ぶ | 1日 10,000 Neurons |
| Workers Builds | Git から自動ビルド | 月 3,000分 |
| Email Routing | 自分のドメインのメールを受信・転送 | 無料 |
| Email Sending | メールの送信 | 「—」(有料プランの機能) |
「1日10万リクエスト」は、1日に10万回まで呼び出せる回数券です。毎日リセットされるので、個人サイトが使い切ることはまずありません。
ダッシュボードの7つのグループ
左のメニューは、大きく7つのグループに分かれています。動画ではこの表で説明しました。
- Domains: サイトのドメインを置く場所(DNS・SSL など)
- Observe: ログとアクセス解析
- Compute: プログラムを動かすところ。Workers & Pages・Queues・Email Service がここ
- AI: AI モデルを使うグループ。文章生成や画像認識
- Storage & databases: データを保存する場所。R2・KV・D1
- Images & Stream / Realtime: 画像・動画・リアルタイム通信
- Protect & connect: 守ってつなぐ。セキュリティ・Zero Trust・ネットワーク
実際の画面で確かめる
Workers & Pages: 今日の使用量は 217 / 100,000
Compute → Workers & Pages を開くと、右の Usage に今日のリクエスト数が出ます。このサイトの場合は 217 / 100,000。上限10万に対して、ほとんど使っていません。
D1: SQL のデータベース(10個まで)
D1 は SQL のデータベースで、会員情報や記事のデータを表の形で持ちます。まだ何も作っていないので、画面に wrangler d1 create という作り方のコマンドが出ています。右上の Usage に「Total Databases 0 / 10」=データベースは10個まで作れます。
KV: キーと値の小さなデータ置き場(1GB)
KV は、設定値やカウンターのような小さなデータを置くのに向いています。1つ作ってあって、使用量は 192 B。1GB まで無料です。
R2: ファイル置き場(10GB・ここだけ有効化の手続きあり)
R2 は画像・動画・バックアップを置くファイル置き場で、S3 互換です。ここだけ、使う前に「有効化」の手続きがあります。画面には毎月の無料枠として 保存 10GB・書き込み(Class A)100万回・読み出し(Class B)1,000万回が書かれています。
「有効化」と聞くとお金がかかりそうでドキッとしますが、$0.00 で始まります。動画では押していないので、有効化して使うところは別の回で扱います。
Workers AI: 216 のモデルから選べる
AI → Models には、216 のモデルが並んでいます(2026年9月時点)。Gemini や Claude、動画を作るモデルまであります。他社のモデルは「Third-party」、Cloudflare 自社のものは「Cloudflare-hosted」の表示で、値段の付き方が違います。無料枠は 1日 10,000 Neurons です。
Email Routing: 受信は無料
Email Routing は、自分のドメインのメールアドレス(info@自分のドメイン など)を作って、Gmail などに転送する仕組みです。まだ有効化していない、まっさらな状態の画面に「Straightforward and free.」とあります。受信は無料。任意の相手への送信(Email Sending)は有料プランの機能です。
Zero Trust: 企業向けの機能も「全プラン込み」
Zero Trust は、社内ツールや管理画面に VPN なしで安全にログインさせる仕組みです。ここにも「Included in all plans」の項目が3つ並んでいて、無料プランでも企業向けの機能が使えます。
コマンドライン(wrangler)も無料
wrangler は、Cloudflare をコマンドで操作する道具です。サイトの公開(デプロイ)もこれで打ちます。ログイン中のアカウントを確認するコマンドが wrangler whoami です。
npx wrangler whoami
ダッシュボードが「窓口」、wrangler が「電話」のようなものです。同じことをどちらからでも頼めますが、慣れてくると電話(コマンド)のほうが早くなります。
無料でできること・有料になること
- 無料でできる: サイトの公開(Workers / Pages)/API を動かす(Workers 1日10万リクエスト)/データベース(D1 5GB・KV 1GB)/ファイル置き場(R2 10GB)/AI モデルの呼び出し(1日1万 Neurons)/メールの受信・転送/Tunnel・SSL・DDoS 防御/Zero Trust の基本機能/wrangler
- 有料プランの機能: メールの送信(Email Sending)/Workers の上限を超えて動かす(Paid 月$5+従量)
- 知っておく: R2 だけは有効化の手続きがあり、$0.00 で始まって上限を超えた分だけ課金される
よくある質問
無料プランに、クレジットカードの登録は必要ですか?
アカウントの作成と、この記事で開いた画面(Workers・Pages・KV・D1・Workers AI・Email Routing・Zero Trust)にはカード登録は要りません。R2 だけは使い始めるときに有効化の手続きがあり、支払い方法を紐づけます。画面上は Total Due Now $0.00 で、無料枠を超えたときだけ課金されます。
無料枠を超えたらどうなりますか?
Workers などの無料プランは上限に達すると、その日はそれ以上動かなくなります(自動で有料に切り替わることはありません)。R2 のように有効化時に支払い方法を紐づけたサービスは、超えた分だけ従量課金されます。上限は Workers plans の画面でいつでも確認できます。
1日10万リクエストは、個人サイトに足りますか?
十分です。この記事のダッシュボードでは、当サイトの1日のリクエストが 217 / 100,000 でした。個人のサイトや小さな API なら、まず使い切りません。
メールも無料で使えますか?
受信(Email Routing)は無料です。自分のドメインのメールアドレスを作って、Gmail などに転送できます。任意の相手に送信する Email Sending は、Workers plans の表で Free の欄が「—」になっており、有料プランの機能です。