エンジニア職種図鑑

「エンジニア」と一口に言っても、仕事の中身は7つの職種でまったく違います。レストランの仕事にたとえて、ひとつずつ紹介します。

まずは1枚の絵で。「レストラン」でみる7つの職種

お店の中の分担は、システム開発の分担とそっくりです。番号の場所が、それぞれの職種の「持ち場」です。

入口 ホール(客席) 厨房 設備室 電気・ガス・水道 事務室 受け渡し口 料理を出す前のチェック 本日のメニュー 1 ホール担当 2 料理人 3 4 味見・検品 5 売上を分析 6 店長 7
下のカードにマウスをのせる(タップする)と、その職種の持ち場だけが浮かび上がります。
レストランでいうとこのお店がひとつのWebサービス。設備(サーバー)が動き、厨房(裏側のしくみ)で料理が作られ、ホール(画面)でお客さんに届きます。味見(テスト)に通ってはじめてメニューに載ります。
W

Webデザイナー

「見た目」と「使いやすさ」を設計する人。

Webデザイナーのイメージイラスト。ワイヤーフレームとカラーパレットを前に、ペンタブレットでデザインする女性

主な仕事

  • 画面のレイアウト・配色・文字の大きさを決める
  • ボタンの位置や操作の流れなど「使いやすさ」を設計する
  • 完成イメージ(デザインカンプ)を作ってチームに共有する

レストランでいうと

内装とメニュー表のデザイナー。席の並びや照明、メニューの見やすさを決め、「おしゃれ」だけでなく「迷わず注文できる」を作ります。

よく使う道具

  • Figma
  • Photoshop
  • Illustrator
  • デザインガイドライン

こんな人に向いている

「なぜこのアプリは使いやすいんだろう」と考えるのが好きで、使う人の気持ちを想像できる人。

F

フロントエンドエンジニア

利用者の目に見える部分を、プログラムで動かす人。

フロントエンドエンジニアのイメージイラスト。ノートパソコンを膝に、画面のUI部品を組み立てる人

主な仕事

  • デザイナーの作った画面を、実際に動くWebページにする
  • ボタンを押したときの動きや、画面の切り替わりを作る
  • スマホでもパソコンでも崩れない画面にする

レストランでいうと

ホール担当。お客さんと直接やりとりし、注文を厨房に伝え、できた料理を運びます。

よく使う道具

  • HTML / CSS
  • JavaScript
  • TypeScript
  • React
  • Vue.js

こんな人に向いている

作ったものがすぐ目に見える形になるのがうれしい人。デザインにも技術にも興味があるとなお楽しい職種です。

B

バックエンドエンジニア

画面の裏側で動く「仕組み」を作る人。

バックエンドエンジニアのイメージイラスト。データベースと歯車を背に、ノートパソコンで仕組みを作る人

主な仕事

  • 会員登録・ログイン・決済など、裏側の処理を作る
  • データベース(情報の保管庫)を設計し、読み書きの仕組みを作る
  • フロントエンドとデータをやりとりする窓口(API)を作る

レストランでいうと

厨房の料理人。お客さんからは見えませんが、注文どおりの料理を正確に速く作り、食材の保管(データベース)も受け持ちます。

よく使う道具

  • Python
  • Java
  • PHP
  • Ruby
  • Go
  • SQL

こんな人に向いている

目立たなくても、仕組みを考えて着実に動くものを作るのが好きな人。

I

インフラエンジニア

システムが動き続けるための「土台」を支える人。

インフラエンジニアのイメージイラスト。サーバーラックとクラウドのそばでタブレットを手に作業する人

主な仕事

  • プログラムを動かすサーバー(高性能なコンピューター)を用意する
  • ネットワーク(通信の道路)を設計・整備する
  • 24時間の監視体制を整え、障害が起きたら復旧させる

レストランでいうと

電気・ガス・水道と冷蔵庫の担当。ふだんは目立ちませんが、止まった瞬間に店は営業できなくなります。

よく使う道具

  • AWS
  • Google Cloud
  • Linux
  • Docker
  • 監視ツール

こんな人に向いている

「何も起きていない」ことに価値を感じられ、いざというとき冷静に動ける人。

Q

QAエンジニア

利用者の手に届く前に、品質を守り抜く人。

QAエンジニアのイメージイラスト。虫眼鏡で画面を検査し、バグを見つけてチェックする人

主な仕事

  • 「どこをどう確認すべきか」のテスト計画を立てる
  • 普通の操作も意地悪な操作も試して、不具合(バグ)を見つける
  • 同じ確認を自動で繰り返すプログラム(自動テスト)を作る

レストランでいうと

味見と検品の担当。お客さんに出す前に味も盛り付けも確かめます。出したあとに気づくより、出す前に見つけるほうが何倍もいい。

よく使う道具

  • テスト設計書
  • Selenium
  • Playwright
  • 不具合管理ツール

こんな人に向いている

細かいことによく気づき、「こうしたら壊れるんじゃない?」と意地悪な発想ができる人。

D

データアナリスト

数字から「次の一手」の判断材料を作る人。

データアナリストのイメージイラスト。グラフのダッシュボードを指差しながら分析する女性

主な仕事

  • 「どのボタンがよく押されているか」など利用データを集計・分析する
  • グラフやダッシュボード(数字の一覧画面)で誰にでも見える形にする
  • 新機能の効果を数字で検証する

レストランでいうと

売上と人気メニューを分析する人。「金曜の夜はこの料理が出る」を数字でつかみ、次のメニューと仕入れを決める材料を作ります。

よく使う道具

  • SQL
  • Excel / スプレッドシート
  • Python
  • BIツール(Tableauなど)

こんな人に向いている

数字やグラフを眺めて「なぜ?」を考えるのが好きで、結果を人に伝えるのも苦にならない人。

P

プロジェクトマネージャー

全員の力をひとつにまとめる、開発の進行役。

プロジェクトマネージャーのイメージイラスト。スケジュールボードの前でクリップボードを持ち、進行をまとめる人

主な仕事

  • スケジュール・予算・人員の計画を立てて管理する
  • お客さまとチームの間に立って、要望と現実を調整する
  • 問題が起きたら優先順位を決めて、進む道を判断する

レストランでいうと

店長。自分では料理を作りませんが、仕入れ・シフト・予算を決め、お客さんの要望と厨房の事情を調整して店を回します。

よく使う道具

  • スケジュール表
  • タスク管理ツール(Jiraなど)
  • Slack
  • 議事録

こんな人に向いている

人と話すのが好きで、段取りや調整が得意な人。細部より「全体をどう前に進めるか」にやりがいを感じるタイプです。

どの職種が、どの工程に乗っている?

開発の流れ」の6つの工程と、7つの職種の関わりを一枚にまとめました。●は中心となって動く工程、○は協力して関わる工程です。

関わり方はチームの規模や進め方によって変わります。この表はあくまで典型的な例です。
職種 要件定義 設計 開発 テスト リリース 運用・保守
プロジェクトマネージャー
Webデザイナー
フロントエンド
バックエンド
インフラ
QA
データアナリスト